パウっとんちゃ~ん

沢登りと山岳スノーボード(山ボード)と他もろもろ

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8/13-15 黒部 上ノ廊下~金作谷~薬師岳~折立

P8140042s.jpg
・一緒に行った人
 モンモン・MKNさん

・コース取りの動機
 前々から金作谷を滑りたいと思とんやけど 滑る前に一度どんな地形か見ておきたかった。黒部 上ノ廊下も有名どころやし一度は行ってみたかった。それで今回のルートをとってみることにした。

写真

・動画


・地形図上のルート
1日目
2日目
3日目

遡行図

・8/11
17:58 一緒に行く予定のYMGCさんから「仕事の都合で行かれへんかも。また分かったら連絡します。」と電話が入る。お客様あっての商売やから仕方ないか…。一緒に行きたいのは山々やけど、YMGCさん担当の共同装備を分担しなおす。

・8/12
11:47 YMGCさんにバスに乗れなかった場合のバックアッププランなどを提案する。
19:40 YMGCさんから「仕事終了。間に合うかどうか分からんが行きます。」との連絡が入る。
20:50 YMGCさんから「最寄駅に着いたけど、もう次の電車ではバス出発に間に合わない。」との連絡が入る。"マイカーで行く"などのバックアッププランを提案するが遠慮される。色々他の案を提案したが結局ボツになる。MKNさんと合流。
21:30 新大阪から さわやか信州号出発。
22:25 さわやか信州号が京都着。「トイレに行ってきます。」と運ちゃんに言うと、「ココほんまはトイレ休憩場所ちゃうねんからなー」と言われる。(が、その運ちゃんもトイレに来てた)
22:45 モンモンが乗車してくる。間に合って良かった。YMGCさんの座席を指して運ちゃんが「キャンセルか?」と訊いてくる。「はい、新大阪での出発前から言うてありますけど。」というと、運ちゃんがバス会社のカワイコちゃんに威張りちらして文句を言うてる。
22:55 京都から さわやか信州号出発。こんなに遅れたんやったらYMGCさん間に合ったのになー。残念。お客の受付に予想以上に時間がかかり、出発が遅れたゆうことやろう。バスの中では あまり寝れない。

・8/13
5:30頃 扇沢着。結構 涼しい。大阪とはちゃうゎ。モンモンに切符買いを並んでもらい、その間に荷物の整理。あ゛~、バスん中に朝飯わすれたー。せっかく新大阪のコンビニで買ぅたのにー。(助六)、くそー!しゃーないっ。妻手製の おからケーキを皆で食す。とにかく始発のトロリーバスに乗れればそれでいい。人数が多い時は その分、台数を増やしてくれるやろ。検札が始まる前に ここの売店の おにぎりを喰う。うまい。モンモンとMKNさんは 地元の名物っぽい 葉っぱに巻かれた寿司を食ってたが、「いまいちー、期待はずれー」と発狂している。
6:15 検札 始まる。"大きな荷物を持ってる人は左に行ってくださーい"と係の人がオガってる。が、明らかに ごっついザックの人でも右に行ってる人が居た。左に行くと橙色のトラックがあり、その荷台にザックを載せてもらう。で、座れるトロリーバスを探し、なんとか席につけた。ココのトロリーバスは、外から見たことはあるけど乗るのは初めてや。
6:30 満員御礼で発車!と思いきや、なぜか出口の扉が開き、「このヘルメット落とした人いませんかー?」と係の人が1台、1台のバスを回っている。えらい親切やのぉ。俺らのバスには落とした人あらわれへんかったけど、結局 見つかったんやろか?! その後 バスは動き出す。殺風景なトンネルの中で車内放送の"トンネル工事にまつわるエトセトラ"を聞く。昔の人は凄いなーと思う。
6:44 黒部湖着。バスを降りるとトンネルの中のせいか かなり冷えてる。上は半袖Tシャツやねんけど、、、風邪ひくやろか? ザックを持った人、人、人。皆 静かに黙々と構内を歩く。次なる目標は"10:00の平ノ渡し"や。あと3時間ちょいでホンマに着くんやろか。エアリアのコースタイムは3:45、かなりトバさないかん。室堂の駅と比べるとココは世間ズレしてないような感じ。パっと明るくなりダムの堰堤上に出る。快晴や、言うことなしや。でも、トンネルの外も肌寒く、サブイボが出る。放水の音がする。覗き込むと…、すげー。これ毎分何トン? 源ちゃんが こっから下流をカヤックで下ったってホンマかいな、すげーな。なんだか"10時の平ノ渡し"は どうでもよくなり、すっかり観光客となってデジカメのシャッターを押しまくる。ダム湖の かなり向こうに雪山が見える。別山のほうも見える。すげーなー。…ふと、我に返り、"10時の平ノ渡し"を思い出して歩き出す。9割以上の人がケーブル駅のほうに向かっていく。ロッジくろよん方面に向かうのは5人ほどか。お盆やし、上ノ廊下方面は多いんやないかと予想してたが なんか あっけにとられる程 少なくなって 寂しさ3割、安心7割といったところ。沢屋さんっぽい人らが2人ほど居て挨拶する。以後 この お二人組とは抜きつ抜かれつのデッドヒート?を繰り返すことになる。
7:20 ロッジくろよん着。エアリアのタイムでは45分のところを35分で来てる。うん、これならとりあえず、道を外れたりせなんだら10時の渡しにピッタリ間に合うんちゃうかな。それにしても天気がエエ。あと、虫の少なさに驚く。やっぱ気温の低いせいもあるんやろか。これが今の時期の紀伊半島の山なら既にメマトイだの虻だのに耳元や顔の回りをブンブンやられて「んがー」となってるところやろ。夏の飛騨山地の地域(山屋さんの言うところの北アルプス)が人気あるのは虫の少なさのせいなのか!と居一人 合点する。まぁともかく あまり寝れてない割にはスッキリした心と頭でスタスタ歩く。それにしても分かり易い道や。奈良のソマ道も これぐらいなら迷うことはないねんけど…。大きな谷は白い岩で埋め尽くされている。水の流れてるところには木製の立派な橋がチョコんとかかってる。濡れずに済むというわけ。沢を渡るところや、崩壊ルンゼを過ぎるところは結構 急な階段の登り降りがある。半分本気で"ダム湖を泳いでショートカットしたほうが早いんちゃうか"と思とったけど、岬のように突き出てるところは道がだいぶ上を通っていたので、実行に移さずに済む。小さい沢を渡る時は沢の水を飲み、頭にかける。気持ちエエ。御山谷らしきところも ええペースで過ぎる。が、長い。延々と歩く。あの岬を越えたところあたりが渡しやろか。
9:30頃 ようやく平ノ小屋が見えた。間もなく渡し舟らしきものも見えてきた。良かった、間に合った。もう後は野となれ山となれ、や。渡しが出るまで時間があるんでビールでも仕入れよかと平ノ小屋に寄ってみる。木製の綺麗な小屋や。お客さんが6~7人ほど居た。コーヒーを飲んでる白髪交じりのオッチャンが居て、赤いモンを喰ってるので「それ何ですのん?」と訊くが その人も分からず、小屋のオネエサンに訊くと「ラズベリーや」とのこと。モンモンと一緒に600円の缶ビールを開ける。アテにスルメ?を出してくれた。MKNさんは缶ジュース。今晩のビールも1缶ずつ仕入れる、エライ出費や。
10:00 渡し舟出発。"これ、進んどんの?"て思う程 遅い。回覧板みたいなのに名前を書く。後でisdさんが見てくれるやろう。舟の外は気持ちがエエ。快晴に感謝。他のお客さんと少し話す。デッドヒートを繰り返していた二人組は山中3泊で東沢谷から高瀬ダムに抜けるて言うてはった。その内の お一人によると、「7月に上ノ廊下に行った人のホームページの写真では 口元ノタル沢付近のゴルジュを川の真ん中をずっと歩いていってた。水量は少ない。」て言うてはる。ダムの水位も結構少ないしな。もう一人、ラズベリーの白髪交じりのオッチャンは単独で上ノ廊下を抜けるて言うてはった。このオッチャンは若い時に一度来たが、その時は水が多くて引き返しはったらしい。一人かー、気合 入ってるなー。金作谷を詰めると言うと、デッド二人組の若いほうの人が"先週 米子沢に行ったけど、スノーブリッジが落ちそうで怖かった。気をつけて。"と言ってくれる。そうやな、なんぼ天気が良くても雪渓は怖い。ブリッジに見えてなくても いつ穴が開いて落ちるか分からない。全層雪崩っちゅう可能性もある。
10:16 渡し舟 針ノ木側着。こちらのほうが陰になってて 平ノ小屋までの道より涼しい。少し歩くとダムのバックウォーターは切れ、水が流れ出している。いよいよ上ノ廊下や。満水時はダム湖面下に隠れるところが砂地になってて、ところどころに枯れ木のようなものが立っている。あれは木ぃけ? 途中、ナルい沢があり、水を飲む。冷たくて美味い。MKNさんとモンモンに"ウネウネ 登り降りの道を辿るのをヤメて、川のスグ横を通ろー!そのほうが速いで。"というが、お二人とも"道を行く"とのことで、寂しがりの俺も道を行くことにする。やっぱり登り降り、しんどい。次の小沢でデッド二人組に追いつく。この頃にはモンモンとMKNさんも"道は やっぱしんどいな"と思い始めたようで、"降りよう"ゆうと降りてきてくれる。小沢の左岸側の草地を少し辿ると最後の3mぐらいで残置ロープがあり、簡単に降りれた。ココで沢装束に着替える。といっても、俺はTシャツを脱いで長袖ラッシュを着、スパッツをつけるだけ。モンモンは運動靴から柳又アクアに履き換える。あ゛~、忘れモンやー、グラサン入れてくんの忘れたー。この快晴の下、白い川原を歩くと雪盲になりそうや。葉っぱででもエスキモーグラスを作ろうか?!
11:20 着替え完了で遡行開始や。いきなしの渡渉。結構チベたい。モンモンは"水が重い"と言っている。俺的な表現をするなら、"透明度が高いので見た目よりも水位が高い"というところ。川の底の石の見え具合から判断して"膝下ぐらいかな"て思ても腿まであったりする。平年よりは水少ないんかもしれんけど流量 結構あるなー。カヤックで下ると楽しそうや。ま、とりあえず、対岸に渡り、砂地や石の川原を歩き、また対岸に渡り…を繰り返す。俺らより背の低いMKNさんは見てると流されそうで怖い。何度か"1,2,1,2…"とスクラム渡渉をした。この辺りは ばりデカい倒木がある。流木。あれが燃えたら10mぐらいは火が上がるんちゃうやろか。水位計だか取水口だか、なんだか構造物があるところがあって、そこを通る時が結構深くて印象に残る。他は 浅いところばっかりやった。
12:19 東沢谷出合着。随分デカい二又や。谷っちゅうより川っちゅう印象や。川原からは奥黒部ヒュッテは見えない。エアリアのコースタイムでは平ノ渡(針ノ木)から奥黒部ヒュッテまでが3時間やから、3分の2で着いたことになる。ダムの水位や川の流量次第やけど、川底はオススメルート。適当な岩の上で昼食を摂り20分ほど休む。その後、遡行再開。正確な場所は覚えてないが、この辺りで左岸から右岸への渡渉時にハプニング発生。俺が先頭で渡り、腿ぐらいまであったのでMKNさんはロープを伝って続いたが、モンモンはロープなしで行き、一度 足を滑らせたのか流される。といっても5~6mだけ。再度のトライでロープを渡すまで待って欲しかったが イラチのモンモンは待つこと出来ず、今度は流されず渡ってきた。
12:51 熊ノ沢出合着。この辺りも結構広い川原や。適当に休憩しつつ川原歩きで上流へ。あまり苦労するところは無かった。左岸側に高い山が見えるところがあるので よく観察しながら歩いてると何度もコケかけた。虫の居ない川原歩きはホンマ快適や。
14:10 下ノ黒ビンガ着。この少し下流の左岸側にも ごっついクラがあったから それが下ノ黒ビンガかと思たけど、それはニセもののようやった。っちゅか、岩にニセものも本物もないか。ゴンガでもビンガでも岩の存在感に変わりは無い。
14:30 右岸側に ごっつい残雪ブロックあり。触ってみるが硬くて穴も開けられない。まさに巨大氷。これ何百トンぐらいあるんやろか。
14:43 口元ノタル沢出合着。左岸側枝沢には雪渓あり。ココから少し行くと両壁が立ってくる。右岸側を腰まで浸かったりしながら歩いていくと、川が左にカーブして先が見えない。もちろんカーブの外側のほうが流れは急。結構深いでー、最低でも腹ぐらいまではあるなー。ココでモンモンとMKNさんはウェットに着替える。俺は荷物を減らすため、ウェットは持ってきていない。水かきを両手につけ、スノーケルもつけ、ザックをモンモンに預けて、20mの細引きを引いて右岸沿いを泳ぐ。2~3mほどの区間だけが流れがキツかったように思うが他は殆ど流れてない。
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20秒ほど泳ぐと腿ぐらいのところで立てる。サブい、サブ過ぎる。こんなに冷えるとは思わなんだ。一杯になるまで引っ張り、MKNさんは細引きを伝ってきてもらい、モンモンは俺のザックごと水揚げ。この後も右岸沿い。1mほどの区間が足つかんとこあったが、あとは足がついて、岸に上がれた。ゴルジュは終わりや。ジっとしてると寒い。とにかく歩く。左岸に残雪ブロック。こんなん融けてきたら冷たいわな。この後、テン場まで渡渉は数度したが、スクラムを組むほどのところは無かったように記憶している。
16:00 廊下沢出合。右岸が壁になっとる。
16:30 中ノタル沢出合着。広い。バリ広い。甲子園何個分やろか?5個分はあるけ? 既に青いテントを張ってて焚き火をしているオッチャンらが居る。お二人さんや。一緒に渡しに乗った単独の人は大丈夫やろか。絶対無理ってことはないけど、一旦流されると、次に止まるのに苦労するやろうと思われる箇所が何箇所かあった。ツェルトを張るための支柱に適当な木を拾って引きずっていったが、川原には そこいらじゅうに流木が散らばってて、意味が無かった。中ノタル沢も雪渓や。中ノタル沢左岸近くの川原に平地を見つけテン場とする。モンモンとMKNさんが よく整地してくれる。流木を集め、焚き火をつける。少しの焚きつけでスグ火が燃え上がった。天気の日は猿でもつけれるぐらいや。
 飯盒は3合。研いでから1時間弱置いてから火にかける。そういやYMGCさんはどうしとるかな。沢遊会のMLではtkdちゃんの提案に速攻"無理"と短く返事してはったけど…。
 今晩のメインのオカズはキムチ鍋。にら・大根・にんじん・ソーセージ・かに蒲・コチジャン・生姜・にんにくなど突っ込んで水を足して火にかけた。皆"美味い"と喰ってくれたけど、俺はコチジャンが足りないように感じた。明るい内に ご飯は終わってしまい、後は まったりと過ごした。MKNさんは帰りの電車で着る服をきていて、沢中に居る服装には全く見えなかった。青色テントの人らは19時半頃には引っ込んだ。モンモンも"もう寝ますわ"と20時半には寝て、MKNさんと俺も22時には寝たと思う。しっかり整地してくれてたおかげで寝床は快適やった。

・8/14
5:00過ぎ 起床。MKNさんが先に起きて火を起こしてくれてた。細木を置いて吹いたらスグに点いたらしい。
7:00 歩き始める。青テントのオッチャンに遠くから挨拶すると手を振ってくれた。間もなく両壁が立ってくるが泳ぐようなところは無い。すぐに上ノ黒ビンガと思わしきクラ。

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本流左岸枝谷の滝に打たれる。

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8:15 金作谷出合。ヒンヤリした空気が漂ってて気持ちまでヒンヤリ。凄い量の雪や。対岸にも雪がついてる。金作谷雪渓は下から見ている分には大きなクレパスは無い。厚さも申し分なさそう。MKNさんは「崩れそうで怖いから なるべく岩場をたどってったほうがええんちゃう」て言うてたけど、岩場をたどるほうがよっぽどややこしそうやし、岩場から雪渓に戻るのも難儀しそうゆうことで最初から雪渓をたどらせてもらうこと。右岸側のガレを少し登って雪渓が細くなってる箇所から上に乗った。平らなところで4本爪アイゼンをつけ、簡易ピッケルをザックから外す。谷の上部はガスってて見えない。斜度がキツぅなりゴルジュになってるところまでは見えてる。その先は見えない。ガスってるぐらいのほうが雪が融けにくぅてええやろ。雪が融けたら雪崩も怖いけど、落石のほうがもっと怖い。雨が怖いけど行ってみよ。。。8.2mm40mのロープで数珠つなぎで9時頃から登ってく。モンモンは長いバイル、MKNさんはmizoのロカや。モンモンに"インジャンで負けたもんが先頭いこか"と提案するが"オマエいけ!"とのことで、上側→俺→MKNさん→モンモン→下 の順で登ってく。雪渓はサンカットというのか何というのか忘れたが、スプーンで押さえつけたみたいに凹んでるところがよぉけあって、基本的には登りやすい。3~4歩歩くと、MKNさんとの間のロープにテンションがかかり それ以上 進めない。MKNさんが上がりロープが緩むのを待って また登っていく。雪渓の端から4分の1ぐらいのところを選んで登るが、岩壁のところや枝谷の滝のところでパクっと空洞が出来てるところなんかは もっと離れて登る。出だしは右岸の岩壁が脆く、また落石もたんまりたまってたように思う。
10:50 両壁が狭まり、斜度がキツくなり、雪渓の幅も細く、また壁との間の空洞が広がってる場所まで来た。雪渓の上には細かな落石もよぉけのっかってる。ココでシステム変更。一人ずつ登ることにする。1P目、モンモン、その後、2P目はツルベで俺がリードしたが、3P目からはバイルを持ってるモンモンが全てリード。40mロープなので しょっちゅうピッチを切らないといけない。でも焦って登るわけにもいかないんで このシステムで行った。この辺りで5~6匹のメマトイや1匹のオロロにまといつかれるが、奈良の山に比べれば全く無害のようなもの。でも眼鏡と目の間に入ってくるメマトイには閉口。下を振り返ると…、絶景やー、これを絶景と言わずして どれを絶景っちゅうんやー。薬師見平、赤牛岳、他、名前の知らない山々が聳えてる。ビレイして待ってる間、足裏が冷たい。ネオプレーンの靴下を履いてるが足先がピリピリしてくる。しもやけにならんかったらええねんけど。
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 二又は協議し、右又が本谷ではあるが、本谷のほうが地形図では岩岩マークが多いので左又を選ぶ。左又の欠点は上部が急峻であり、途中で右にトラバらないとカールに出れないという点。本谷は そのまま詰めれば斜度の緩いカールに出る。左又に入る。順調に雪渓登りを行う。
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13:00 雪渓が一旦切れる。切れたところには巨大な岩があり、地震でもあれば落ちてきそうでおとろしい。右岸側に浮石まじりの草つきがあり平らになってるので そこで昼食休憩とする。モンモンは右岸側に来るのは怖いということで巨大岩の上で飯を食ってた。絶景の山々を眺めながらMKNさんとラーメンを食す。巨大岩の50mほど上から また雪渓が始まっている。
14:00 雷がヒドくなる。落石がザザザー、ザザザーと落ちてくる。モンモンが「雷は怖い」と落石を起こしながら俺らの昼食ポイントにランデブー、あんたのほうが よっぽど怖いわい。今日中に稜線に出たいし、ココも安全とは言い難いので、雷は鳴ってるがアイゼンを外し、登ってく。雨が結構降ってきた。浮石の多いというか、浮石の上をガシャガシャと登っていく。雪渓の際の左側の岩を登る。しばらく登ってると雪渓で塞がって際登りが出来なくなる。ここらで雷、雨が最高潮に達する。稲光と同時に雷音。近くに落ちてることは間違いない。稜線までの標高差は あと300mはあるから落ちることはないやろ。ここで雷苦手のモンモンは凹んでしまう。雷・雨がマシになるまで…と思い、少し待ってた。が、この行き詰まりの場所にも水がジョロジョロ流れてきて、小石がコロコロ転がりだした。ガランガランガラン、ガッシャーン。ゴロゴロ ズドーン。落石だらけや。雨降ると落石。これ常識。(?!) 「早く稜線でらな。」 モンモンは「雷おさまるまで待っときましょや。」と言うが、今居るところに落石が来る可能性も結構あるし、雨が今よりキツくなる可能性もある。「どこ居っても風前のともし火やで。」と スグ登ることにした。
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モンモンにビレイしてもらい 雨の中、まずはステップを1段 切って雪渓の上に出る。2~3分置きに大きな落石がある。が、主に隣の谷や。見えてるところも落石がひっきりなしに発生してるが 殆ど対岸側。登りルートでは細かな落石が時々。というか、落石が少なそうなところを登ることにした。まずはクレパスの下側をトラバる。で、ステップを切ってクレパスの上側へ。はーー、危なっかしいなー。そこから直上。雷雨の中、ステップを切りながら登る。ロープが「あと10m」のコールあり。まだ安定した場所に出ていない。「ロープに20mフローティングロープを付け足してくれー」とオガる。モンモン「MKNさんがロープマンで登るから無理ー」、俺「最初はトラバるだけやからロープマンなしでイケるー」。ということでなんとか付け足してもらい、斜度が緩くなったところをサクサク登ってピッチを切る。といっても、バイルを足元にブっこむだけやけど。。。ま、ここは上手い地形で落石は当たらなそうや。MKNさん、なかなか登ってこない。待ってる内に雨が小マシになってくる。モンモンも登ってきて、「なるほどね」と。で、こっから2mほど雪渓をトラバり、浮石岩リッジをロープなしで辿る。なるべく右へトラバるようにするが、結構 斜度のきついところがあり、精神的に厳しい。逆アミダクジのように浮石地帯や雪渓を辿る。雪渓を辿る時はアイゼン装着。浮石地帯はアイゼン外す。アイゼン装着、アイゼン外す…、何度 繰り返したか数えられない。地形図によると右岸側の岩稜地帯は厳しそうや。なるべく左岸側のナルいところに出たいのだが…。やがて岩塔左手の傾斜のキツい岩の際をヘバリつきながら登り、さー、ナルいところに出たか!!!と思ったら、そっから先は切れていた。こんなとこ戻れない。仕方なしにビレイしてもろて先へロワーダウン。直下に下りてしまうと、雪渓と岩場の間の空間に落ちてしまうので なるべく上流側へ岩のヘリとかを持ちながらトラバって なんとか空間の無いところに降り、ささっと上流側を数m登って一応ビレイしてMKNさんとモンモンにも降りてきてもらう。こっからは雪の際のヌル岩?を登る。
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モンモンにリードを頼んだ。モンモンさすがクライマー、すばらしー。あっちゅう間に登り、カーンカーンとハーケンの音を響かせている。次MKNさん、、、音沙汰なし。まだ登れてないみたい。しばらく立ってからOKのコールあり、登りだす。出だし以外は さほど難しくはなかった。その後つるべで俺リード。モンモンは岩稜地帯をそのまま行ったらどや と言うてたが、トラバるほうが易しそうなのでアイゼンつけてトラバる。10mほどいけば 後は大丈夫やったが、念のため ロープ一杯まで岩地帯をトラバる。で、二人に来てもらう。ここから 数珠繋ぎで雪渓のヘリを辿りながら右へ右へと斜上。ようやく雪の無い、まとも?なエリアにたどりつき、ロープを外す。もう大丈夫やろ。ほんまアミダくじみたいに登ってきたな。しばらく雪の無いエリアを上へ上へと辿ると ほんまに傾斜の緩い 幅のある稜線に出た。はーーーーーーーーーーーーーーーー。おめでとー。ここでMKNさん少し休憩。モンモンと俺、迷いようがないので、高いほうへ高いほうへと辿る。
18:18 1~2分の登りで主稜線(北薬師と薬師の間)と思わしきところに出る。ここら辺りでガーガー鳴く雷鳥に会った。
18:25 ガスの中、祠が現る。ゴーールーーーーーーーーーーーーーーーーーっ! 薬師岳山頂でーっす。モンモンと固い握手とハイタッチを交わす。ここでMKNさんを待つ。待ってる間にモンモンの感情がドンドン迸る。人間は感情の生き物である。それにしてもサブい。霧雨と強風? ラッシュに雨合羽だけやったら寒いっちゅうねん。

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18:40 MKNさん現る。モンモンに怒られながら三人の記念撮影を終えて、避難小屋を目指してかけ降りていく。まだギリギリ見えるのでヘッドランプはつけていない。避難小屋に着くが、ここで三人寝れない。避難小屋の横にツェルト張る手もあるが…。いや、水場のあるキャンプ場や!ってことで もっと降りてく。
19:20 薬師小屋。ビールを買ぉうと、扉を開け、中に入る。「小屋横にツェルト張ってイイっすかー?」、小屋のオツボネさま?!「ダメー」。あぁぬくい。ストーブが炊いてある。ぬくいなーーーー。キャンプ場までは小一時間かかるらしい。俺「ここ泊まろや。」、モンモン「そうっすね」、MKNさん「そんな軟弱な!」となるが、もう泊まろ、泊まろ、泊まりますー。と、5500円の素泊まり決定。MKNさん、軟弱なワタイですみません。玄関のタタキで飯盒炊爨やオカズ作成などし、テーブルで食べた。小屋の オネエサマから 大根とジャガイモ入りの味噌汁を出してもらう。うめーーー。ビールで乾杯。さいこー。「もう お客さん寝てるから静かにして。」と怒られちゃうが、もう、疲れて 腹ふくれてワケわからない。「すんませーん。」
 2階の一番奥で寝る。カエルの大合唱のようなイビキと、便所臭い匂いとで あまり寝れなんだ。有料の山小屋泊まるなんで生まれて初めて。(と そのときは思ったんやけど、そういえば春か秋かに立山室堂の雷鳥荘に泊まったことがあったのを これ書いてて思い出した)
 もう小屋に泊まることは二度と無いやろう。

8/15
「7時頃まで寝たろ」思たぁったけど、4時半には殆どの お客さんが起きだし、目が覚めてしまう。小屋前で朝食。マカロニ・サラスパ・カレーうどん等 麺類だらけで胃を満たす。
6:30 薬師小屋発。MKNさん、「あたし、くだりは得意やねん」とホンマにマジで快調にとばし、ついていくのが必死。途中、平らなところで立派な木道が出てきて感動。誰がこんなもんを作ってるんや?すげー。3匹の雷鳥を見る。親1人子2人やったように思う。かわいい。シャッターを押すがガスで上手く撮れない。
7:10 キャンプ場着。小休止。
7:40 太郎平小屋着。ここも素泊まり5500円やん。こっちの小屋のほうがええんちゃうん(すんません?!)。タクシーを呼ぼうとするが、ピンク電話が硬貨満タンで降りず、電話が切れてしまう。小屋の人に硬貨を出してもらってると、小屋に電話がかかってくる。別のお客さんへの電話やったが、切る前に変わってもらい、無事タクシーを呼ぶことが出来た。
9:20 三角点着。この後、あめやんに遭遇。こんな遠方で知人に会うとは。さすがメジャールートやなー。にわか雨と思った雨がどんどんキツくなる。樹林帯の下部で大雨となる。ダブルストックのスラっとした単独の女性の方が えらくスムーズに降りてはったのが印象に残る。
10:16 折立着。傘をさしたオッチャンが俺らの名前をオガってる。「はーい」と小走りで近づき、大急ぎでタクに乗る。営業熱心な おもろい運ちゃんやった。5分ほど走ると雨はやむ。ゲリラ雨か?!
10:50 亀谷温泉着。温泉の公衆電話で下山連絡する。ほのかな硫黄臭のエエ温泉やった。また来たい。温泉を出たら きときと寿司に行こう! 湯から上がりウロウロしてると また あめやん出現。"この宿に泊まる"とのこと、そらよろしなー。送迎バスで有峰口駅まで送ってもらう。
12:47 有峰口駅発。富山地鉄の車窓から たわわに実った田んぼを眺める。各駅舎には昭和の香りが漂う。

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13:36 電鉄富山着。高速バスの空きが無いか富山地鉄バスセンターに訊くが今日出発の分は2便とも満席。サンダーバードも指定席は しばらく満席。とりあえず自由席に並んで帰ろか。ってことで、いよいよ きときと寿司。前に来た時はマイカーで富山ICの近くのに行ったけど、富山駅の近くにあるんやろかってことで、公衆電話のタウンページで探す。きときと寿司は富山市に2店舗ある。ひとつにかけて、富山駅に近いほうの店への行き方を教えてもらう。「バスで10分ほど」とのこと。モンモンに話すと、「それやったら、わし、もう帰りますわ。ここで解散ってことで。」と、寿司よりも "早く帰阪"のほうを優先。今から駅近くの他のよさげな店を探したとしても即10分ぐらい経過しそうやし、ほいじゃー、バイバイ。で、MKNさんと18時前発車のサンダーバードの指定をとってから、バス案内所に乗り場を教えてもらい、そこで待つと3分ほどでバスが来た。はぇぇぇ。で、約10分で くだんのバス停に着く。その辺のオッチャンに教えてもらうと、バス停のすぐそばに きときとはあった。でも、この重いザックを担いでの炎天下の歩きはキツいな。15分ほど空席待ちをし、きときと参戦。うめー、美味過ぎー、やべー。"今日のオススメ"に"ふくらぎ"という耳慣れない魚があったので、それから頼んでみた。途中、フェイントのウニ、さいこーのブリあら汁などもゲットし、生2杯つきで もう「喰えまへーん」まで喰って、一人2200円。安くて美味い。さいこー。富山駅へ向かうバスを待ってると、5分ほどでヤってきた。便数多いなー。富山駅に戻ると時間が未だあったので おみやげを選んだりなんかして時間をつぶした。やっぱり核心は 帰宅直前の5階までの階段登り。毎度のことながらキツい。

・雑感
 雪渓での登るかヤメるかの判断。これに尽きると思う。
 今回 モンモンの「10本爪だー」の提案にも関わらず4本爪のアイゼンで来てもうたが、10本とはいわんでも せめて6本ぐらいあれば、もう少し楽に登れたのにと思う。とはいえ、沢靴につけれる6本爪アイゼンがあるかどうか知らんけど。。。あと、アックスも欲しかったな。今回もモンモンは大活躍やった。
 上ノ廊下では赤苔の岩も結構あったが紀伊半島の赤苔岩ほどは滑らなかったのが不思議。水面下の赤苔岩も結構あったので直近では増水傾向にあったと思われるが、人の話を聞いてると平年よりは少ないのかも。そのせいかもしれんけど、上ノ廊下自体は特に苦労するところはなかった。

・費用
 さわやか信州号 大阪→扇沢 8000円
 トロリーバス 扇沢→黒部湖 1500円+手荷物代210円
 平ノ小屋 350ccビール2缶 600円×2
 薬師小屋 素泊まり 5500円(←予定外の出費、痛い)
 薬師小屋 350ccビール1缶 600円
 タクシー 折立→亀谷温泉 11000円(÷3人なので、3667円/人)
 亀谷温泉 600円
 富山地鉄 有峰口駅→地鉄富山 990円
 富山地鉄バス 富山駅⇔市民病院(きときと近く) 往復 230円×2
 きときと寿司 2200円
 サンダーバード 富山駅→大阪駅 8690円
 雪駄(沢靴しかなかったんで富山駅から自宅用に) 100円
 --------------------------------
 合計 33717円 (うへーーーー)

・主要装備(3人分まとめて)
 ツェルト ARAI 2~3人用
 8.2mm40mロープ
 20mフローティングロープ(finetrack)
 15mスローロープ(mont-bell)←未使用
 6mm8mシュリンゲ
 ハーネス
 バイル(モンモン)、MIZOロカ(MKNさん)、簡易ピッケル(俺)
 四本爪アイゼン
 確保器
 ロープマン
 アセンション(PETZL)←未使用
 飯盒
 コッヘル各種
 ガス・ボンベ 2set
 運動靴(モンモン)、雪駄(MKNさん)
 カラビナ・シュリンゲ適当
 ハーケン10枚弱
 カム・ボールナッツ←未使用
 ライジャケ(1人分のみ)
 半袖半ズボンウェットスーツ(MKNさん)
 長袖上半身のみのウェット上着(モンモン)
 スノーケル
 水かき
 手袋
 軍手
 スパッツ
 沢靴
 メット
 ヘッドランプ
 ロンペ・その他もろもろ
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テーマ:登山 - ジャンル:スポーツ

  1. 2008/08/17(日) 00:31:25|
  2. '08谷
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:8
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コメント

まいどー

アルバム見せてもろた。
金作谷を登るやなんて凄いなー。
そんな奴あまりおらんわなぁ(^_^;)
おつかれでしたー。
  1. 2008/08/16(土) 13:18:38 |
  2. URL |
  3. np #-
  4. [ 編集]

キンサクタン滑れそうでした??
雷こわいですねえ~
  1. 2008/08/16(土) 21:06:59 |
  2. URL |
  3. ycn #l4UU6Yzs
  4. [ 編集]

金作谷

>np
雪が無ければ また登り方変わるかも。っちゅうか登れなんだかも。

>ycn
滑れるかどうかは条件によると思います。雪崩とクレパスが怖いっす。カールはガスってたし殆ど見れてないっす。
  1. 2008/08/17(日) 00:36:55 |
  2. URL |
  3. Fontaine #3/VKSDZ2
  4. [ 編集]

鎌ちゃん、上の廊下お疲れ~!

>後でisdさんが見てくれるやろう

へい、ちゃんと見ましたで!同行者の名前を見てびっくりでしたが。金作谷スタートは9時だったのですか?もうちょっと私らぶっ飛ばしたら会えてたかも←会いたくなかったって??
  1. 2008/08/17(日) 03:01:57 |
  2. URL |
  3. バク #-
  4. [ 編集]

アウアウ

>バクさん
>金作谷スタートは9時だったのですか?
へい。金作谷出合着は8:13でしたけど、水汲んだりアイゼンつけたり なんやかんやしてたら登り開始は9時前になってましたわ。
  1. 2008/08/17(日) 06:48:51 |
  2. URL |
  3. Fontaine #3/VKSDZ2
  4. [ 編集]

さすが鎌ちゃんいい所へ。
こちらは軟弱休んでばかりの沢でしたが、楽しめました、オロロに参った。
  1. 2008/08/18(月) 15:31:42 |
  2. URL |
  3. りんご畑 #oPGh3Nd6
  4. [ 編集]

休む

>りんご畑さん
休むのは大事っすよ。でも、オロロが来てたら休めんかったんちゃいます?
  1. 2008/08/18(月) 16:41:06 |
  2. URL |
  3. Fontaine #3/VKSDZ2
  4. [ 編集]

やっぱり鎌ちゃんはやさしい・・・。

オロロ怖いんで、休憩は焚き火で時間取りすぎ
  1. 2008/08/18(月) 18:17:40 |
  2. URL |
  3. りんご畑 #oPGh3Nd6
  4. [ 編集]

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